ノルディックパイン
ノルディックパイン
マツ / 松「Pine]はマツ科マツ属の針葉樹で北半球全域に分布しており、日本ではアカマツ、クロマツが多く生育しており、ホームセンターなどで販売されているSPF材の"P"はパイン(主にカナダ産のコントルタマツ)の頭文字で柔らかく加工が容易なことからDIYでもなじみ深い樹種です。
ノルディック・パイン[Nordic Pine]は「レッド・パイン」や「欧州赤松」とも呼ばれるマツ科の針葉樹で、北欧のスウェーデン、フィンランドを中心に、ポーランド、ロシアからフローリング、建具、構造材、家具など大量に輸入されています。
柔らかな材質には優れた蓄熱作用があり、このため寒い時でも「冷たくならない床」として北欧では古くから愛用されており、「無垢フローリングは温かい」と云うイメージに貢献しています。
ノルディック・パインの無垢フローリングや羽目板などはホームセンターでもお馴染みの樹種です。
スプルース(Spruce、米トウヒ)、パイン(Pine、マツ類)、ファー(Fir、モミ類)などの常緑針葉樹の総称SPFや、同じく北欧・スウェーデン産の「ホワイトウッド(これもスプルースの一種)」など安価で加工性が良く、国産のシダー(スギ / 杉)、サイプレス(ヒノキ / 桧)と並び一般的に数多く流通しています。
そしてボルドーパイン[Bordeaux Pine]とは、その名の地名が指し示す通り、フランス南西部アキテーヌ地域の地中海沿岸の防風林として植林されており首府ジロンド県の県庁所在地であるボルドーの名を冠しています。
正式にはフランスカイガンショウ、そしてまたの名をマリティムパイン(Pin maritime)と云い、マリティム(Maritime)とはフランス語で海岸を意味し、前述したように防風林として用いられるため砂地で育ち、地中海からの強い風と紫外線に晒された過酷な生育環境から一般的なパイン材のノルディック・パインやラジアタ・パインなどと比較して硬く重厚で荒々しい杢目、大きな節が特徴で、使い込む程に風合いの増す無垢フローリングです。
ボルドーパインは針葉樹の中では硬い部類に入りますが、確かにオーク(ナラ / 楢)やブラック・ウォルナットなどの広葉樹と比較すると柔らかく、その分傷や凹みはつきやすいのですが、大きな節なども入る独特なキャラクターでむしろそれも「味」と思える無垢フローリングと云えるでしょう。