無垢フローリングを採用して頂いている設計士様、販売し施工して頂いております工務店様、そしてそれをお使いになるお施主様、あらかじめ「無垢フローリングとは?」どんな床材なのか知っておくと損をしない10のポイントをご紹介致します。

1.無垢フローリングには濃淡がある

無垢フローリングは自然の木です。
同じ樹種でも産地などの土壌の違い、同じ山で伐採されても日照条件や伐採した季節によっても色調に差が出ます。
一般的に大よその「チーク色」や「ウォルナット色」と呼ばれるものはありますが当然ひとつの色ではなく、また濃淡差が必ずあります。
写真のアジアン・ウォルナットの濃淡差もこの2枚だけを見比べるとかなりのギャップを感じますが、実際に広い面積で敷き並べると違和感がそれほどありません。
樹種によって濃淡差の幅は異なりますが、全く同じ色調だけの樹種と云うものは存在しないので「チークのこの色だけ」と云った色調を特定してのご発注をご希望の場合は着色をお勧め致します。

2.無垢フローリングには様々な表情がある

杢目は「板目」、「柾目」と云った丸太を製材する方向によって生ずる杢目があります。
花梨などの根の近くにできる瘤 (こぶ) のバール杢や、マホガニーを柾目に切ったときに順目と逆目が交互に現れて縞模様を作るリボン杢、メープルの特徴的な小鳥の眼が無数に現れたような鳥眼杢(バーズアイ)など樹種の個性である杢があります。
殆どの無垢フローリングは板柾混合(板目と柾目を問わない)で作られており、「この杢目だけ」と云った杢目を特定してのご発注は出来ません。
またグレードによって節や白太などを選択することは可能ですが、アカシアなどもともと大きな丸太から製材していないような樹種では節や白太を除いたグレードでの生産が困難な樹種もあります。

3.無垢フローリングのカットサンプルはあくまで参考程度に

エコロキアのカットサンプルは基本的に30cmの長さでカットしており、着色などご希望に応じて塗装をしてお送り致しております。
しかしその30cmの中に前述したような色調の濃淡差、杢目、節、白太などその樹種の個性全てを収めてお送りすることは不可能です。
またカットサンプルはロットの余りなどを切って使用する場合もあり、サネの形状や裏溝の数などに違いがある場合もあり、実際の商品よりも以前に開梱してカットし保存しているため経年変化による色調の変化などもります。
当然、樹種、形状、塗装などはご依頼頂いた内容に合わせてカットサンプルをお送り致しますが、必ずしも同一ロットの商品とは限りませんので無垢フローリングのカットサンプルはあくまで参考程度とお考え下さい。
もっと広い面積でチェックしたい場合は、

      ホームページをチェックする

      商品の仮並べ写真や施工現場写真を掲載しておりますが、写真撮影時の明るさや、お使いのモニターの設定によって正しい色調で見れないこともあるためカットサンプルと併用して確認して下さい。

      ショールームに訪問する

      エコロキアでは兵庫県神戸市にショールームが御座います。
      ご来店頂き実際の無垢フローリングに触れてご確認頂くことが最も間違いがありませんし、その樹種の特徴や施工上の注意点、日々のメンテナンスなどのご説明が出来ますのでお施主様をお連れ頂ければ幸いです。
      只、商品によっては展示パネルがまだない場合もありますのでご来店の前にご確認下さい。
      ショールームでは実際にオーク(ナラ / 楢)アカシアローズウッド(ソノクリン / 紫檀)など様々な樹種が施工されており、その他の樹種はパネルにして展示しております。
      ショールームではゆっくり丁寧にご説明できるようご予約制となっております。

      1ケース(約1畳)試し買いをする

      遠方でショールームにご来店頂けないような場合は1ケースの試し買いがお勧めです。
      実際に気に入った場合は、同一ロットで商品を販売致しますのでそのまま施工分に含めることができます。

      展示パネルをご購入頂く

      エコロキアでは設計士様、工務店様のオフィスや展示場に飾って頂けるように450×600mm(サイズは応相談)の展示パネルを低価格で製作致します。
      展示パネルと合わせてその樹種の特徴や注意点、メンテナンス方法までお付け致しますので遠方でエコロキアのショールームまでお施主様をお連れできない場合はご活用下さい。
      また展示パネルはお施主様が直接ご購入頂くことも可能です。

ご購入されてから「思っていたのと違う!」となるとお施主様、施工店様にご迷惑が掛かってしまうのでご納得頂けるまでご確認頂ければと思います。

4.無垢フローリングと同じ樹種の巾木や框は注意が必要

巾木や框は同じ樹種でも産地や工場が異なるため、色調や塗装具合に注意が必要です。

多くの場合、無垢フローリングを生産している工場と巾木や框を生産している工場は異なります。
またアメリカン・ブラック・ウォルナットオーク(ナラ / 楢)などメジャーな樹種や、シダー(スギ / 杉)サイプレス(ヒノキ / 桧)などの国産材には巾木や框などのご用意がありますが、アジアン・ウォルナットパープルハートのようなマニアックな樹種には巾木や框の製品が御座いません。
別注にて無垢フローリングを加工して巾木や框作成するコトは可能ですが、形状やサイズなどによってはご希望に沿えない場合も御座いますので予めご確認下さい。

5.無垢フローリングは四季を通じて伸縮する

これはご存知の方も多いのですが、無垢フローリングは湿度が高いと膨張し、乾燥すると収縮します。
梅雨などの湿度が高い時期には空気中の水分を吸い、乾燥する時期には水分を放出することで室内の湿度をコントロールする点が無垢フローリングのメリットですが、その伸縮をあらかじめ理解せずに施工をすると大変なことになります。
樹種によって収縮率は異なりますが、その伸縮を計算に入れて施工をする必要があり、例えば湿度の高い時期にゆるく施工をすると乾燥した時期に隙間が大きくなり、逆に乾燥している時期にきつく施工をすると湿度の高い時期に反りや最悪の場合床が盛り上がって突き上げてしまいます。
下記のようなケースは施工上注意が必要で、場合によっては無垢フローリングの施工をお勧めできません。

      湿度が高い場所

      地下室、山を彫り込んで造成した土地、海・河川の近く、浴室や脱衣所、ベタ基礎の含水率が高い、床下換気が不十分、灯油ストーブを使用する

      湿度が低い場所

      陽当たりの良い縁側、サンルーム、キャンピングカー内、床暖房を使用する

またL-45遮音マットを使用するような場合、躯体に対して無垢フローリングを固定できないため伸縮に対してあらかじめクリアランスを取ることが重要です。

6.無垢フローリングは経年によって色調が変化する

日光による陽焼けや、空気に触れることでの酸化など無垢フローリングは経年によって色調が変化します。
その変化もまた無垢フローリングの楽しみのひとつとも云えるのですがは着色塗装をすることによってその経年変化を遅らせることも可能です。
逆にエコロキアではその経年変化を独自の手法で進めることも可能で「ヘリテージシリーズ」をご用意しております。
一概には云えませんが、もとから色の薄い木は飴色に黄変していくような経年変化によって濃くなり、元から色の濃い木は経年変化によって薄くなる傾向があります。
また赤色は退色しやすい色のため少しずつ赤味が薄れて茶色くなっていきます。
因みにマホガニーやアメリカン・ブラック・チェリーは極端なほど経年変化をすることで有名で、特に施工中の養生が不十分な場合、養生が空いている箇所だけ色調変化してしますこともあるため無垢フローリングの施工時はどの樹種に於いても養生は全面養生が基本です。

7.無垢フローリングはメンテナンスが必要

最近ではワックスフリーやメンテナンス不要の木目調の床材なども販売されているようですが、無垢フローリングはメンテナンスをしなければ劣化します。
傷や凹みもその家の歴史、無垢フローリングの味の内と云うご意見もありますが、やはり定期的にメンテナンスをしている無垢フローリングは美しさを増していくものです。
「メンテナンス」とひとことで云っても軽微な補修から再塗装、ワックスがけ、部分貼り替えなどDIYで出来ることから難易度の高いものまで御座いますが、一般的に日々のメンテナンスは塗装の種類によってメンテナンス方法が異なります。

      無塗装

      云ってみれば只の木の状態です。
      チークパインのようにもともと油脂の強い樹種はある程度汚れをはじきますが、基本的には全く無防備のためこのままでの使用はお勧めできません。
      只、使い込むことによるアンティーク感を演出したい方は、人の脂や日々の汚れ、傷、凹みなども「味」として愉しむと云う方法もあります。
      まぁかなり玄人好みですが…。

      ウレタン塗装、UVウレタン塗装など

      基本的に普段の清掃は掃除機で、汚れが付着した場合は硬く絞った雑巾と中性洗剤で除去して下さい。
      表面にウレタン樹脂の塗膜が張られているため樹脂ワックスの使用が可能ですがワックスの種類によっては表面にムラが発生する場合があるため、どうしても樹脂ワックスを使用したいときは無垢フローリングに使用できるワックスか各ワックスメーカーにお問い合わせ下さい。
      また化学モップなども変色の恐れがあるため、ご利用の際は目立たないところで試して変色が起こらないかを確認の上使用して下さい。
      尚、スチームクリーナーは膨張や塗膜の剥離の原因となりますので厳禁です。
      軽微な線傷などは自動車の塗装を補修するコンパウンドなどで目立たないようにするコトは可能ですが、大きな傷はDIYでの補修は難しくなります。

      自然塗装、オイル仕上げなど

      オスモやリボスなど自然塗料と呼ばれるオイルが木の中に染み込んで固まった状態で、普段の清掃に関してはウレタン塗装と同様に掃除機を使用し、汚れが付着した場合は硬く絞った雑巾と中性洗剤で除去して下さい。
      ワックスを使用したい場合は各自然塗装のメーカーが推奨する植物系ワックスや蜜蝋ワックスを使用するか、目立たないところで試して変色が起こらないかを確認の上使用して下さい。
      また化学モップなども変色の恐れがあるため、ご利用の際は目立たないところで試して変色が起こらないかを確認の上使用して下さい。
      尚、スチームクリーナーはくどいようですが膨張や塗膜の剥離の原因となりますので厳禁です。
      補修に関してはウレタン塗装よりも簡易で、軽微な傷は紙やすりで消すことができ、大きな傷も接着剤と紙やすりで削ったとの粉を埋める方法などある程度DIYでも可能です。
      但し、塗装による無垢フローリングの保護は2~5年ほど(メーカー、塗装方法によって異なる)でその効果を失うため、定期的に塗り直しが必要となります。

    エコロキアでは無垢フローリングの補修や再塗装、メンテナンスも承っております。
    一般の住宅から店舗、学校などの公共施設などもご相談下さい。

8.無垢フローリングは樹種によって硬さや温かさが異なる

ひとことで「無垢フローリングは温かい」…とは云いきれません。
温かみとは熱の伝導率によって異なるため、アジアン・ウォルナットウェンジ(タガヤサン / 鉄刀木)ローズウッド(ソノクリン / 紫檀)など密度の高い(約0.9g/㎤)ものは熱しやすく、冷めやすい性質があるため冬は結構冷たくなります。
逆にシダー(スギ / 杉)やパウロニア(キリ / 桐)など密度が低い(約0.3g/㎤)樹種は空気を多量に含んでいるため熱しにくく、冷めにくいため冬は温かいと云えます。
合板のフローリングと比較した場合、表面に剥離防止のため塗装されているウレタン樹脂が冷たく感じるため、無塗装や自然塗装を施した無垢フローリングは温かみを感じます。

9.床暖房を使用するには条件がある

床暖房対応の無垢フローリングはありますが、その多くが幅75mmでウレタン塗装を6面に施したタイプとなります。
これには理由があり、床暖房を使用することで、無垢フローリングに含まれている水分(含水率)が蒸発し幅方向に痩せてしまうため、仮に含水率が1%変化することで0.2%伸縮する材の場合、75mm幅で0.15mmの隙ですが、幅広の150mm幅となった場合は0.3mmの隙が生じてしまいます。
また水分の蒸発を防ぐためにウレタン樹脂で6面塗装を施している場合もあり、どうしても自然塗装にしたい場合は収縮率の低い一部の樹種に限られてしまいます。
尚、床暖房には温度によって2種類あり、55℃以上の高温式床暖房(主にガス温水式床暖房)と、55℃未満の低温式床暖房(主に電気式床暖房)に分けられており、低温式であればある程度、樹種や幅、塗装状態などの選択肢が広がるため、高温式床暖房の設定温度を下げたり、下地に12mmの合板を挟むなどして使用する方法もあります。

10.ロットによって差が生じることがある

基本的に販売の際は同一ロットから出荷するようにしておりますが、期間が空いて追加発注頂く場合ロットをまたいでしまうことがあります。
もし追加になる可能性がある場合は、無料で3ヵ月間のお取り置きができますので予めその旨をお伝え下さい。
但し、国内での別途塗装などは同一ロットでも期間が空くと塗装の風合いが異なる可能性もありますのでその際はご注意下さい。特にバンブー(竹)のダーク色のようにサーモ加工によって色を調整しているような無垢フローリングはその温度管理によって微妙な差が生じやすいため、カットサンプルとも色調が異なることも多く、気になる場合はやはり同一ロットを1ケース試し買いして頂く方が良いかと思います。

まとめ

無垢フローリングを買うことに対して少々ネガティブな内容も書きましたが、あまり色や柄に神経質な方には不向きかも知れません。
日々のメンテナンスは普通のフローリングと大差はありませんが、全くメンテナンスフリーと云うワケにはいきませんし、前述したように四季の湿度に応じて伸縮もするため施工も難しくなります。
只、このような天然の木を愉しめる気持ちがある方には断然お勧めで、一生ものの建材としてご満足頂ける床材です。
無垢フローリング選びに迷ったときはいつでもご相談下さいね。